“遠投”って名がつくとですね、もうこれだけで陸上投擲種目の如く競技の一種なんじゃないかと鼻息を荒くする人っているんですよ。
だから“飛距離”なんてワードに触れちゃったらですね、もう己の闘争心とプライドでいてもたってもいられなくなってですね、家の中で竿持ち出してきたりなんかしちゃって、ブンブン振り回した挙句、竿先折っちゃったなんて人がいるわけですよ。
いるわけないだろ・・・そんなヤツって思ってても脳内思考ってそんなもんなんです。
でも釣りで魚釣んのに飛距離がどうのこうのって、ゴルフでスコアじゃなくて飛距離競うドラコンみたいだよね・・・って思われてもおかしくない。
ドラコン界で有名なブライソン・デシャンボー選手(“飛ばし屋”の異名を持つ)
もうとにかくウキが遠くに飛んでる方が“勝ち”!
なんてったって競技なんですから・・・
ブルズアイSP遠投両軸(競技用)とミリオネアカゴで遠投するワタシ(“飛ばし屋の異名を持つ)
でもね魚釣れた云々じゃなくて、いかに敵より遠くにウキが飛ばせるかが肝なのっ!て人は意外とこの手の釣りに多いんです、いやホントに。(ワタシは違いますよ)(ワタシは違いますよ、二度言いますが)
それってもう釣りじゃないんじゃ・・・っていう議論はさておいて。
それが遠投カゴ釣りの醍醐味でもあるし面白さでもあるし、やっぱり飛距離があると釣れる魚種の幅も増えるから理にかなったポイントかなとは思うのね。
でもいきなり飛距離からこの釣りに入ってくるとどうしてもとっつきにくい部分が多いし、途中で辞めちゃう人が多いから、そういう人の参考になればと思って今回の記事を書いているわけなんです。
もう両軸でがんがん100m投げてるよって人には、リールのチューニングと筋トレ頑張ってくださいとしか言えないわけですよ。
遠投カゴ釣りってなんの知識もないまま、いきなり両軸ではじめようって人にはなかなか敷居の高いところがあって、多分まわりでやってる人がいてとか、うまい人がいてとか、そういう環境からじゃないと入っていきづらいし、我流でどうこうなるってもんでもないんだよね。
だからネットとか色んなところで知識を拾ってきて、イザ!やってみたところで中々思ったようにうまくいかなくて、煩わしくなって釣果につながらないまま辞めちゃうって人が多いんじゃないかな。
考えてみたら、簡易的なカゴ釣りの入門書みたいなものはあっても中々手取り足取り飛距離に関して言及してる入門書とか動画ってないじゃない。
適当なスピニング竿に仕掛け付けてちょい投げするくらいだったらあれやこれやいう必要も無いんだけど、ステップアップしたいなと思ったらやっぱり両軸に向かう人は多いと思う。
スピニングで100m飛ばせるから両軸はイランッ!って人もいるし、両軸である必要性は何か?なんて聞かれちゃうとしどろもどろになってまた次の機会になんてことになっちゃうんだけど・・・
両軸の良さってね、軽~~く投げても飛距離出るのがポイントなの。
スピニングでブォンッ!ってフルスイングする横で、両軸は澄ました顔でスーッと投げても同じ飛距離出せちゃうんですよ。
これはもうリールの構造とか竿の持ち方とか物理的、構造的な利点として差が出ちゃうものだから致し方ない点なのね。
両軸は変に力まないし、仕掛けも綺麗な弧を描いて飛んでいくから、バラけないし、絡みも減って結果的に釣果につながっていく。
また両軸は太い道糸を使って、強い魚を強引に巻いてこれるリールのパワーと竿の弾力でより攻撃的に魚と対峙できるのも利点かな。
釣りをもっと“上質”にしたいなと思ったらやはり遠投カゴ釣りは両軸に以降するのが自然な流れだし、中級以上になってくると両軸でカゴ釣りやってる人が多い印象。
ただ、スピニングは両軸の大きな欠点(バックラッシュ)を利点に持ってるから、別にとっつきにくい両軸なんて移行しなくたって楽しめるよって人はスピニング+PEのままでいいんじゃないかなとは思う。
正直飛距離って重要なの?って思う人は飛距離が重要になる釣り場に行ってないか、相対的に飛距離で釣果に差が出る釣り場に行ってないかのどっちかだと思うのね。
ウキが近くてサバやベラしか釣れないや・・・っていう人の横でド遠投してイサキやらマダイやら青物やらあげてる人見ちゃったらどうしても飛距離が原因だな、と思うのが自然なんだけど、これは間違ってるようで合ってたりする。
飛距離が全てのファクターでは決してないんだけど、結果的に釣果に表現されちゃうからそう思うだけ。
飛距離が出せれば棚も深くできるし、浅場にいる小魚を回避できると大型の魚に巡り合える確率が上がるから、確率論で言ってしまえばやはり遠くにあるウキが沈むんだなというのも頷ける。
だから飛距離で釣れる魚が変わるって訳ではないんだけど、より効率的、高確率で魚をヒットさせたいなら自ずとアプローチの仕方を変えなければならない。
魚釣りって運も大きいんだけど、上手い人は道具・仕掛け・アプローチ全てが高確率状態、いわばパチンコの確率変動状態みたいな感じで、通常確率1/319じゃなくて確変1/36引いてるような状態なのね。
パチンコで例えるのもどうかと思うんだけど、仕掛けとか道具が先読み演出なら、飛距離で群予告来たらオッてなるじゃない、先読み弱い台でも群予告来たらオッてなるじゃない、信頼度一気に上がるじゃない。
話が変な方向にそれたけど、要は飛距離って必ず釣果に必要な要因じゃないけど、あったらグンと釣果上がるよねってこと。
そう考えると釣りって地道に確率上げていく作業なんだなぁと思うよね。
飛距離だけにこだわった極端な人もいれば、仕掛けのほうが大事って人もいるから、どこに重点を置くかっていうのは人それぞれだとは思うんだけど、せっかくの趣味なんだから全てにこだわってもいいんじゃないかなぁ。
なんか飛距離に関する持論をダラダラと言及してしまったけど、タイトルの通り両軸でバックラッシュさせないコツを最後にサラッと。
あくまでもコツなんで、“投方”とか“投擲法”とかそんな大それた方法論じゃありません笑
そんな理屈分かってるし、専門的に解説されたところでヨクワカラネンダヨバカヤローって人だけ見てください。
やってる人はやってるし、意外と知られてないんだけど、投げる時の右手の竿の持ち方ね。
右手の持ち方って結構人によってバラバラなんだけど・・・・
多分大体の人はこの3パターンの持ち手かなと思うんだけど、右手の持ち方を変えるだけでなんでバックㇻが減るかって?
実は1枚目と2枚目の持ち方だと道糸をしっかり固定できないんですよ。
投げるとき、クラッチを切った後に左の親指でスプール抑えるわけなんですが、それだけだと振りかぶって竿に仕掛けがのると、あんな重い仕掛けだからジリジリと引っ張られて、道糸を放すタイミングで回転に変な癖がついちゃうんだよね。
実は道糸(ナイロン)って投げるときにかなり伸びて縮むから、その動きが直接スプールに届くと回転数に変な緩急がついて、一定の回転数にならなくなっちゃうのね。
結局それがバックラの原因になってる。
その点3枚目の持ち方だと、左の親指と右手の親指で道糸を2点で固定できるから、道糸を放す直前まで道糸がスプールに変な影響を与えないし、素直な回転数で飛んでいくからでバックラしにくくなるってわけ。
2枚目の持ち方だとそもそも右手では道糸触んないよって投げ方になっちゃうし、1枚目だと固定が甘くなる。
仕掛けを投げるときに右手の親指で道糸を押して、道糸をしっかり固定してやるってのがコツで、仕掛けを投げるときは右の親指を意識しながらタイミングがきたらパッとはなしてやればバックラは自然と無くなってるはず。
ルアーとか軽い仕掛けなら道糸もそこまで伸びないし、左手だけでも十分固定できるから効果は薄いけど、重い仕掛けを投げる遠投カゴ釣りにはかなり効果あるんじゃないかな。
1枚目2枚目の持ち方でもバックラしないよって人もいるし、構え方って人それぞれで、やりやすさもあるからなんとも言えないんだけど。
ただそれはあくまでも両軸に慣れていて仕掛けの放出タイミングを熟知して寸分たがわず投げれるからってとこが大きいのよね。
でもバックラッシュが原因でなかなか両軸に移行しずらいって方とか、もう釣りにならないから辞めようって思ってる方がいたら一度試してみる価値ありですよ。
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