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執筆者の写真籠師会

宇崎日新 イングラムブラックエディション 遠投 両軸 4-550 の実力。




バランスのいいINGRAM 4-550の後にBLACK EDITIONが発売されていたのだが、全く手を付けずにいたので紹介したいと思う。


INGRAMは全体的に非常に完成されていて、しなり具合というか調子も素直で本当に使いやすい竿だったんだけど、BLACK EDITIONと仕様を比較すると全く別物のような竿になっていたから驚いてしまった。


INGRAM 4-550


自重:380g 先径:2.2mm 錘負荷:7-15号


INGRAM BLACK EDITION 4-550


自重:440g 先径:2.7mm 錘負荷:10-20号


でよく見たらBLACK EDITIONは4号じゃなくて4号プラスになってるのね。


この自重440gってのは全長と重量の比率で各メーカーと比べると最重量で、先径2.7mmってのもシマノ ブルズアイスペシャル遠投 両軸と並んで最太。





4軸カーボンむき出しという感じの元竿デザインが竿のスペックを物語っている。


4号の後ろに「+」の表記がある。





なぜか元竿の固定ガイドだけ旧タイプのLMSGガイドで、後はTMSGガイドの復刻リニューアルしたGMTMSGガイドになっている。


ちなみにこのGMTMSGガイドは2019年モデルの剛弓に採用されているガイドと一緒である。


宇崎日新は新商品の採用が早いよね、やっぱり。


X軸カーボンしかりKガイドしかり。


シマノとダイワのネームの陰に隠れちゃってるけどほんとは凄く先進的で技術力を持ってるメーカーだから質実剛健な竿が多い印象。


でもあまり広告媒体に興味がないからメジャーというよりは玄人志向が強い。





がまかつ カゴスペシャルⅣ 35-58と比べるとほんとにぶっとい感じがする。


というかカゴスペⅣ細い・・・


この細さで398gあるんだから、単純に全長と重量の比率じゃなくて太さでも比べないとな。


カゴスペって細い割に重量感があって硬質感があるから、なんていうか他のメーカーみたいに中が空洞の筒を振ってるような感じじゃなくて、芯がある棒を振ってるような感触なのね。


カゴスペⅣは特にその特徴が顕著で、若干振り抜きにクセがあって慣れるまで時間がかかりそうな感触。


スペック以上に初速上げないとカゴが飛ばないから35だからといって侮ってはいけない。





太い順に並べて見ると剛弓の元竿がいかに太いかが分かる。


剛弓は4-62で435gだから、BLACK EDITIONより70cmも長いのに軽いっていう。


まぁ剛弓はこの軽さと、先径の細さがシャープでいいんだけどね。


こうやって比べるとBLACK EDITIONはブルスぺを初めて触った時のような重量感と竿の強さがひしひしと伝わってくる。


でも振ってみると意外にもブルスぺより曲がるから、しっかりとINGRAMの特徴を継承してるんでしょうね。


ブルスぺはほんと先まで棒のように硬くて調子の味付けが雑な感じがする。


重い20号のカゴとかを力任せにぶん投げて飛距離稼ぐにはいいんだろうけど実釣で活躍できるかと聞かれたら言葉が詰まる・・・


いや“競技用”としては素晴らしい竿なんですよブルスぺ。





カゴスペⅡとブルスぺは完全競技用ですから・・・


BLACK EDITIONはしっかりと曲がるのに全然やわな感じがしないのは宇崎日新らしく良いカーボンを多用しているのか、粘りの中に強さがある感じ。


INGRAMも非常にバランスのいい竿だったけど、そのバランスをそのままに竿にパワーを持たせたというメーカーの味付けがほんとに素晴らしい。


個人的にはメインで使える素質を十二分に備えている竿であります。




しかしこうやって考えてみると、釣具とはいえスポーツ用品のようにその人の個人個人の体格や筋肉の特性に合ったモノって全然違うんだよね。


だから自分にどれが向いてるのかってのは実際使ってみないと分からないし、他人のインプレなんてあてになんなかったりする。


でも店でロッド買おうとしたって、リールと錘付けて投げさせてくれるわけじゃないんだから困ったもんだよね。


メーカーや店舗も見本品として1本くらい試投げできるような竿置いといてくれればいいのになんて思ったりもしたんだけど、よくよく考えたら遠投竿の“両軸”ってそもそも売れ行きの多い商品じゃないし、店舗に持ってるストックとかラインナップも極端に少ない部類だったことを忘れていた。


こうなったら竿に慣れるしかないよね・・・


目標は各メーカー全ての遠投両軸竿に慣れること・・・




~無理~





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