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執筆者の写真籠師会

スーパーファミコンのプレミアソフト集。レトロゲームの価値と需要。





スーパーファミコン(SFC)のソフトをレトロゲームとして扱っていいのか、という疑問はある。


しかし任天堂が発売を開始した1990年(平成)から現在まで30年近く経つことを考えると令和になった今SFCソフトはもうレトロと言ってしまっていいんじゃないかと思っているのだがどうだろう。







丁度自分がゲームを始めたくらいの世代のゲームだから“スーファミ”と聞けば実に思い出深いものであるし、身近な家電製品でもあったんだけど、更に上の世代はファミリーコンピューターや喫茶店においてあった盤面ゲームなんかを懐かしむのだろうか。


レトロゲームというものを語る時に、“発売日”というのはそれなりに重要度のあるポイントなのだが、ハードやソフト自体の発売日が古ければ古いほど価値があるのか、と聞かれたら必ずしもそうであるとは限らないし、状態の良し悪しが相場に変動を与えるのかと言われたらそれもまた違う。


それはあくまでもコレクター目線での価値判断に過ぎないのだが、相場の変動を見ているとバーチャルコンソールやダウンロード化されたソフトが出回り始めた昨今、以前にも増してソフト自体の付加価値は上がり続けているのがよくわかる。


相場をたどるとなぜこれが?なんて疑問に思うような相場の変動があったりするから常に目を見張る必要性はあるのだが・・・







SFCの初代ハード(SHVC-001)が発売された1990年に同時発売されたスーパーマリオワールドやF-ZEROがたとえ未開封の新品で出てきたとしても相場は15000~30000円の域を超えることはない。


それはハードにもいえることで、多少プレミアがついた値段になることは“新品・未開封”という付加価値が大部分を占めていることになるのだが、それは廃盤になった全てのソフトにも当てはまりうるものだから年代物相応の付加価値にしかならない。


だから“新品・未開封”という付加価値が無ければ状態の良し悪しに関わらずソフトの価値はほとんど無いに等しいということになって、二束三文なんて相場はざらに存在する。


無論ソフトのみの単体になってしまうと著しく価値は落ちてしまうのだが、それはある一定の生産量のソフトのみにあてはまるものだったりする。


ソフト単体のみに限って言えば。ソフトのコレクター的価値は低い順に並べるとたいていは以下の結果に収束されることが多い。


ソフト単体の価値の判断基準があれば、“新品・未開封”にしても基準を底上げすることにしかならないからソフト単体の価値を比べたほうが分かりやすい。




-有名なメーカーの人気ソフト


-有名なメーカーの名作ソフト


-有名なメーカーの生産数が少ないソフト



-非売品


-無名メーカーの生産数が少ないソフト




相場の平均値で数千と言われるソフト数だからもちろん順位に入らない“例外”もあるし、最近になって急激にプレミアが付いたソフトだって存在する。


有名なメーカーの人気ソフトが“新品・未開封”だった場合は一気に価値が有名なメーカーの生産数が少ないソフトまで上がるのだが、それ以上になることは滅多にない。


ちなみに無名メーカーには生産数の多い人気ソフトは無いし、名作というよりは迷作だから、ソフトの価値を比較する場合、生産数が少ないソフトはやはり一番プレミアがあるということになる。


となると無名メーカーの生産数が少ないソフトは流通が極めて少数だから一般的には聞き覚えのないソフトというのが多くなるのは必然的と言える。


ロックマンとかマリオとかカービィとかドンキーコングとかFFとか有名どころの人気ソフトはレトロだろうがなんだろうが大した価値はないよっていうことになるんだけどちょっと寂しい気もする。


まぁ人気ソフト=流通数が多いわけだから当たり前っちゃ当たり前なんだけどね。


ちなみに有名なメーカーの生産数が少ないソフトと非売品の間には価格的に結構な開きがあって埋まらない壁のようなものが存在するんだけど、非売品以上に入手困難な流通ソフトって一体・・・・。




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~スーパーファミコン(SFC)のプレミアソフト集~


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相場は実際に流通している相場価格で、店舗等で販売されている価格ではない。


店舗によって在庫状況により価格差が激しいためオークション等で実際に取引された結果を集計したほうがより実相場に近い。


またソフト単体のみの相場は価値が急激に下がる場合があるため、算出相場はソフト・説明書・箱の3点がそろった完品のものを用いている。(新品・未開封を除く)


値段が高くても流通が多く入手しやすいものはプレミア度を低く算定しているので、相場とプレミア度が比例しない場合もある。


またプレミアソフトは無数に存在するが中でも知名度のあるものや個人的に思い入れのあるもののみをピックアップしているのでご了承いただきたい。


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タイトル名:アイアンコマンドー 鋼鉄の戦士


販売元/発売元:パック・イン・ビデオ/株式会社ポッポ


発売年月日:1995年2月10日


ジャンル:ベルトスクロールアクション


相場:5~14万円


プレミア度:★★★★★




無名メーカーのプレミア相場変動を地で行く代表的なプレミアソフト。


不人気作に加え流通量も少なく非常に入手困難なソフトの一つ。


株式会社ポッポが発売した最初で最後の作品というのもプレミア化に一役買っているのだが、会社自体が無名であったことを如実にあらわしているのが会社の所在地だろう。


文京区春日番地の後に小石川Jフラッツ701という賃貸マンションの一室の表記がある。


ゲームプログラマーの同志が集いマンションの一室を拠点にした会社であったことが見て分かるのだが、こういった背景も実にマニア心をくすぐる。


ちなみにSnowBros/スノーブラザーズというファミリーコンピューターソフトでプレミアとなっているソフトの発売元である東亜プランという会社もまた同志が集いマンションの一室から世に出た会社の一つである。


スノーブラザーズもまた続編のおてんきパラダイスを待たずして東亜プランの最初で最後のファミコンソフトとなったソフトでプレミア化の流れはアイアンコマンドーと非常に似通っている。




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タイトル名:レンダリングレンジャーR2


販売元/発売元:ヴァージンインタラクティブエンターテイメント/Rainbow Arts Softgold


発売年月日:1995年11月17日


ジャンル:アクションシューティング


相場:8~26万円


プレミア度:★★★★★




SFCソフトの中でプレミア度、相場共に毎年トップをひた走る王道プレミアソフト。


当時の不人気ぶりとは裏腹にプレミア化してから逆に知名度が上がったソフトの一つ。


発売元はVirgin Interactive Entertainmentというイギリスの会社だが、開発元はコモドール64版のR-Typeで有名なRainbow Artsというドイツの会社で、姉妹会社であったSoftgoldと共に共同開発している。


また開発のほとんどを開発者として知名度のあったドイツ人Manfred Trenzが手掛けている。


1994年にイギリスの大手ゲーム会社であったRare Ltd.が手掛けたスーパードンキーコングはスーパーファミコンの性能を最大限まで引き延ばした“レンダリング”3DCGを用いたことで成功をおさめ高い評価を得ていた。


開発途中だった元題Targaはスーパードンキーコングの成功を横目にSoftgoldの後押しによってレンダリング3DCG技術を取り入れ、レンダリングレンジャーR2へと名前を変えた。


タイトルにこれでもかというほど技術名である“レンダリング”を織り込み発売までこぎつけたものの、当時としての受け入れ口はヴァージンインタラクティブエンターテイメント日本支部のみで本国での発売はなく世界的な流通数も極少数となってしまった。


レンダリングレンジャーR2の発売自体が後発であったことと、すでに1993年から構想があったウルトラ64(ウルトラファミコン)がNINTENDO64としてレンダリングレンジャーR2発売の翌年1996年に完全3Dポリゴンゲームとして世に出たタイミングも当時受け入れの少なかった要因の一つだろう。


くしくもNINTENDO64のハード開発を手掛けた会社がRare Ltd.であったことは、スーパードンキーコングの成功を横目に日の目を見ることの無かったレンダリングレンジャーR2の運命を決定づけるものだったのかもしれない。


日本国内にもまして海外でもプレミア的な人気は衰えず、完品での相場は元値の20~30倍近くにもおよんでいる。


最近では外観を非常によく真似た中国製の偽物が流通しているため、正規品を手に入れるのは非常に難しくなってきている。




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タイトル名:マジカルポップン


販売元/発売元:パック・イン・ビデオ


発売年月日:1995年3月10日


ジャンル:横スクロールアクション


相場:6~20万円


プレミア度:★★★★★




パック・イン・ビデオというとそれなりに知名度のある作品(ぬし釣り・牧場物語)を生んできた会社ではあるのだが、ことマジカルポップンに関しては疑問点が非常に多い。


ちなみに販売と開発の双方をパック・イン・ビデオが受け持っている。


当時タレントとして人気を博していた飯島愛を声優に初起用し、パッケージにも大々的に取り上げられているのだが、“CD顔負け”という割にはロボットのような音声しか流れずギャップの激しいボイスだった。


また実際のキャラには似つかわしくない飯島愛の声をタレントの勢いに任せて起用した雑さがこのソフトのプレミア化に一役買っているようだ。


ゲームとしての機能性や操作性は非常に高く、横スクロールアクションとしてのゲーム性は高く評価されたが、ステージの複雑さとパスワードやセーブ機能が非搭載だったため万人受けするゲームにはなりえなかった。


タレント起用という宣伝効果もむなしく評判の悪さが際立ち、流通数が少なく後にプレミア化していった。




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タイトル名:ヨッシーのクッキー クルッポンオーブンでクッキー


販売元/発売元:BPS/National(松下住設機器・クッキング機器事業部)


発売年月日:1993年


ジャンル:パズル


相場:5~12万円


プレミア度:★★★★★




ヨッシーのクッキーとクルッポンオーブンでクッキーのゲーム内容とパッケージはほぼ同じなのだが、表面左下にNationalのオーブンの商品画像が載るとひとたび値段が跳ね上がりプレミア化してしまうから恐ろしい。


1993年にBPSから発売となったヨッシーのクッキーが同年にNationalから発売された電子オーブンレンジ/NE-KC77の発売記念としてコラボして限定500本配布(非売品)されたのがクルッポンオーブンでクッキーである。





ちなみにこのNE-KC77は同年のグッドデザイン賞に輝いている。


当時の定価11万という高価格帯の家電製品を購入できる層にたった500本しか配布されなかった幻の非売品ソフトだからプレミアになるのは必然的と言えるだろう。


しかしゲーム内容はヨッシーのクッキーにクッキーづくりを指南するクッキングモードが追加された以外は何も変わりが無いあたり取ってつけた感が半端ないソフトである。


店によっては50万近くの値を付けているところもあるから、入手難易度は極めて高く、プレミア度は非常に高いソフトと言っていい。




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タイトル名:テレビアニメ スラムダンク 集英社LIMITED


販売元/発売元:BANDAI


発売年月日:1995年10月27日


ジャンル:スポーツ


相場:7~10万円


プレミア度:★★★★★




知る人ぞ知る非売品ソフトの中では有名なソフトである。


通常版ソフト発売前と発売後に2回週刊少年ジャンプの企画で配布された非売品ソフトで、発売前の企画では200名、発売後の企画では100名に抽選で配布された。


読者企画で選ばれたメンバーが収録された特別なソフトで抽選300名という流通の少なさから年々価格が高騰している。


ちなみに同じくしてゲームボーイ版のソフトも存在するのだが、こちらは14~21万とSFC版を超える勢いでプレミア化している。


ゲームボーイ版のタイトルはがけっぷちの決勝リーグである。






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タイトル名:魔獣王


販売元/発売元:日本ソフトシステム/KSS


発売年月日:1995年8月25日


ジャンル:アクション


相場:4~10万円


プレミア度:★★★★☆



デビルマンを思わせるような独特なバイオレンス感が漂う作品で、パッケージもどこかVHSの映画のパッケージのような雰囲気がある。


それもそのはず、この発売元のKSSという会社はオリジナルビデオや、実写、アニメ等の映像コンテンツを制作する会社でゲームソフトは外注で制作していたからである。


パッケージがそっち方面に傾倒していくのも無理はないが、実際のゲーム画面もグロテスクな派手派手しさやクリエーチャーの造形も実写の匂いを感じさせていた。


実際にゲームの製作に携わったのはタイトーの下請けとしてゲーム開発に乗り出したKANEKO/カネコで当初は応用電子機器の製造などを行っていた会社だった。


しかしクレジットの並びや役職名の並びを見ると一見してゲームではなく映画なのかと錯覚してしまうようなデキである。


難易度の高さが話題を呼び、流通数による希少価値というよりはゲームソフトとして手にしたい人間がたくさんいるという面でプレミア化しているようだ。


2018年に再販された経緯をたどればその人気ぶりがわかるだろう。


プレミアとして値段は高いが、定期的に数が流通するソフトなので値段さえ気にしなければ手に入れやすいソフトと言える。




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タイトル名:ポコニャン! へんぽこりんアドベンチャー


販売元/発売元:東宝/小学館プロダクション


発売年月日:1994年12月22日


ジャンル:アクション


相場:8~10万円(完品のみ)


プレミア度:★★★★☆




ポコニャンと言えば1970年代の藤子不二雄のSF漫画で、その後90年代にNHKでアニメ化され放送された作品だからそれなりに知名度のある作品なのだがSFCソフトとして出回っていた過去を知る者は実に少ない。


発売日の12月22日は正にクリスマス商戦真っただ中という時期で、それなりに流通数の多いソフトだったのだが、箱・説明書がそろった完品が揃うことは滅多にない。


操作や難易度の容易な子供向けのソフトというのはまず説明書が残らないし、箱もボロボロなんてのがザラだから完品が謎のプレミア化しているのはなかなか興味深い。


普通プレミアソフトはソフト単体でもそれなりの値段がつくものだが、このソフトはソフト単体だとそこまで値段(数千円)が付かない。


多分ソフト単体と完品の値段の開きが一番大きいソフトの一つだと思う。


流通数はあるからソフトだけ見つけてプレミアだ!ってぬか喜びしても大抵説明書と箱が見つからなくて落ち込むパターンが多いんだろうね。




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タイトル名:くにおくんのドッヂボールだよ 全員集合! トーナメントスペシャル


販売元/発売元:テクノスジャパン


発売年月日:1993年


ジャンル:スポーツ


相場:6~不明万円(ソフト単体)


プレミア度:★★★★★




生まれ持ってプレミアとして誕生したソフトの中でも非常に数の少ない作品の一つ。


各地で開催された、くにおくんのドッヂボールだよ 全員集合!の大会優勝者にしか配られなかったソフトなんだからもうそりゃプレミアだと何の疑いようもなくうなずくしかない。


店によっては50~60万という高値で販売されているようだが、過去数万円という値で取引された相場もあることを考えると価格適正の信憑性は曖昧である。




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タイトル名:少年忍者サスケ


販売元/発売元:サン電子


発売年月日:1994年10月28日


ジャンル:アクション


相場:4~13万円


プレミア度:★★★★★




バカゲーとか迷作なんて散々に言われ続けた珍プレミアソフトの一つ。


同じくサン電子から であえ殿様 あっぱれ一番ていうバカゲー扱いのソフトもあってプレミアが付いてるみたいだが少年忍者サスケほどではない。


ゲーム界の豊丸産業(パチンコの珍台メーカー)なんじゃないかと思うのも無理は無いんだけど、恐らくそういったポイントがプレミア化に一役買っているのは間違いない。


流通数自体も少なく当時売れ行きも多くなかっただろう。


がんばれゴエモンに似たRPGとアクションを掛け合わせたゲーム性で、クエストモードとアクションモードがあってどちらも楽しめるようになっている。


このソフトも箱・説明書がそろうと値段が跳ね上がるソフトの一つでソフト単体と完品での値段差が激しい。




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タイトル名:天外魔境 ZERO ジャンプの章


販売元/発売元:ハドソン


発売年月日:1995年


ジャンル:ロールプレイング


相場:5~8万円


プレミア度:★★★★★




非売品ソフトの中では流通数の少ないソフトの一つ。


週刊少年ジャンプが抽選で200名にプレゼントした天外魔境 ZEROの限定版。


天外魔境 ZERO自体は1995年の12月22日とクリスマス商戦に発売され、後期ソフトということもあってPLGS(パーソナル・ライブ・ゲーム・システム)や特殊チップの内臓によって72Mbit相当の容量を実現し、グラフィックがそれまでのソフトに比べ鮮明だった。


PLGSというのはチップに時計を内蔵することによって現実世界の時間をソフト内と同期するといったもので、テレビ番組などと連動してイベントが発生する企画なども開催されていた。


限定版のジャンプの章では通常版に加えてジャンプ関連のイベントが追加されていたようだ。


余談だが、天外魔境 ZEROのパッケージに入っていた販売記念プレミア時計の抽選に応募して当選するとソフトのカセットに時計が埋め込まれた時計が当たったらしい。


ただこの販売記念プレミア時計は非売品プレミアとは言うものの価格的にそこまで高騰することはなかった。




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タイトル名:マイティ・モーフィン・パワーレンジャー


販売元/発売元:バンダイ/ナツメ


発売年月日:1995年11月24日


ジャンル:横スクロールアクション


相場:4~9万円


プレミア度:★★★★★




1992年に放送されていたスーパー戦隊モノ16作目の恐竜戦隊ジュウレンジャー、その後に続いた五星戦隊ダイレンジャー、忍者戦隊カクレンジャーの海外ローカライズとして制作されたパワーレンジャーの1作目がマイティ・モーフィン・パワーレンジャーである。


ジュウレンジャー自体は1992年にファミリーコンピューター用のソフトとしてエンジェル(バンダイ傘下)から発売されていた過去を持つ。


同じくバンダイから発売されたマイティ・モーフィン・パワーレンジャーであったが、開発元のナツメ(現ナツメアタリ)はなかなかくせの強い会社で、コナミから独立しファミコン時代からゲーム開発を行っている老舗だった。


ナツメは開発したソフトの版権を保有する会社であり、社名表記を条件に開発に携わっていた会社だったがこのソフトにはナツメの表記が一切ないのが謎である。


ただ当時のナツメは外注開発としてあまり表に出ない縁の下の力持ち的な会社だったため主張自体が少なかったのが影響しているのだろう。


実際クレジットに登場する人物はナツメの開発者がズラッと並んでいた。


また早い段階から海外に子会社を設立し、国外でのゲーム開発に意欲を燃やしていた会社だったこともありマイティ・モーフィン・パワーレンジャーの開発にも意欲的だったと思われる。


海外ローカライズ作品としてバンダイから先に海外でSNES用ソフトが1994年に発売され、その後1995年に国内向けSFCソフトとして発売された。


NINTENDO64が発表される直前の後期発売だったため、発売当時から流通が少なく希少価値の高いソフトだった。




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タイトル名:将棋三昧


販売元/発売元:ヴァージンインタラクティブエンターテイメント


発売年月日:1995年12月22日


ジャンル:パズル


相場:4~7万円


プレミア度:★★★★☆




最近になって価格が高騰してきたプレミアソフトの一つ。


よくある将棋対局ゲームかと思いきや、新たなる挑戦モードという疑問の多い謎モードを搭載したことでバカゲー扱いされている。


バカゲー扱いの元は新たなる挑戦モードにある“その弐 射撃将棋”というもので、将棋の駒が縦スクロールシューティングをするという奇抜なモノ。


パッケージの裏に自ら“奇想天外将棋シューティング・・・”と記載するほどだからいよいよその搭載に謎が残る珍ソフトである。


後期発売と不人気ぶりもあってか流通数が少ないソフトであるが、昨今の価格高騰もあってこれから数が出てきそうな気配がしている。




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タイトル名:ワイルドガンズ


販売元/発売元:ナツメ


発売年月日:1994年8月12日


ジャンル:アクション ガンシューティング


相場:5~10万円


プレミア度:★★★★★




流通数が少なくプレミア化した知名度も抜群の王道プレミアソフトの一つ。


照準を操作し直感的にガンシューティングを楽しめる斬新さと完成度の高さからナツメの名を押し上げた作品と言えるだろう。


ナツメはその後株式会社アタリと経営統合しナツメアタリと社名を変更した。


2016年にPS4でワイルドガンズ リローデッドが配信され、2018年にはNintend Switchから同タイトルが配信された。


ワイルドガンズの開発にあたっていた当時の開発者が集まりリメイクを手掛けた経緯を考えればナツメがいかにワイルドガンズに思い入れがあったか想像に難しくない。




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タイトル名:ミスターナッツ


販売元/発売元:ソフエル


発売年月日:1994年10月7日


ジャンル:アクション


相場:3~7万円


プレミア度:★★★★★(完品)



一般的に知名度の低いタイトルだが、個人的には名作に掲げたいほど良作アクションゲームだと思う。


色々なソフトの影響を受けているのかどことなく某タイトルに似たキャラクターが多数出現する。


以前はソフト単体だとゴミのような価格で売られていたが、箱・説明書の揃った完品で流通することは極めて珍しい。


完品としての入手困難度は非常に高く、これから高騰するソフトの一つだと思う。


ソフトの知名度以上に発売元のソフエルという会社もこれといった代表作が無く、同社のアクションゲームはミスターナッツにはじまりミスターナッツに終わっている。


しかし同社初のアクションゲームにしてはかなり完成度の高い逸品である。




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タイトル名:妖怪バスター ルカの大冒険


販売元/発売元:角川書店


発売年月日:1995年6月9日


ジャンル:アクション


相場:4~8万円


プレミア度:★★★★☆




角川書店が手掛けたSFCソフトはこの作品を含め二つしかない、残りの一つは1995年12月に発売されたロードス島戦記のみである。


また妖怪バスター ルカの大冒険以前に発表したソフトが無いことを考えると角川書店初の記念すべきアクションゲームと言っていい。


パッケージの裏にも紹介されている通り、メインキャラクターはかつて角川書店が発行していた雑誌〇勝スーパーファミコンのイメージキャラクターである。


ちなみにこのキャラクターの産みの親はパッケージやメインタイトル画面にも記載のある藤岡勝利というイラストレーターである。


角川書店は1992年ごろ内部で経営方針を巡り対立があったことを機に社員が一斉にやめ、メディアワークスを設立するといういざこざがあったため急遽同社でイラストレーターとして活動していた同氏を採用したという経緯がある。


角川から離れたメディアワークスはその後電撃等の雑誌やゲームソフトを手掛けたが、結局角川グループに戻っている。




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タイトル名:スーパータリカン


販売元/発売元:トンキンハウス/Factor5


発売年月日:1993年6月9日


ジャンル:アクション


相場:4~8万円


プレミア度:★★★★☆




国内よりも海外で評価の高いイメージだがレンダリングレンジャーと同じく国内外でソフトの需要が高くプレミア化したソフトだろう。


需要はあるがレンダリングレンジャーなどに比べて流通の絶対数があるので大きく相場が跳ね上がることはない。


開発元のFactor5はドイツのソフトウェア会社で、5人で立ち上げたという意味合いを会社名に存分に織り込んでいる。


タリカンでその名を不動にしたFactor5はヨーロッパで人気を博したカキタスの生みの親としても有名であるが、その開発にあたったのはレンダリングレンジャーの開発にもあたったManfred Trenzという開発者による功績が大きい。


スーパータリカンはAmigaやSNESといった海外ハードですでに人気を博していたタリカンのスーパーファミコン(国内向け)といった位置づけだった。


またスーパータリカンはFactor5がてがけた1990年タリカン、1991年タリカンⅡ、1993年タリカン3を盛り込んだ作品で、その後1995年にスーパータリカン2が海外向けハードSNESでOcean Softwareから発売されるも時期的な問題(スーパーファミコン後期)もあって国内での発売は中止となった。


つまりタリカンシリーズの中で唯一のスーパーファミコンソフトということもあってプレミア化に一役買っているのである。




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タイトル名:アンダーカバーコップス


販売元/発売元:バリエ/アイレム


発売年月日:1995年3月3日


ジャンル:アクション


相場:4~9万円


プレミア度:★★★★☆




元は開発元だったアイレムから1992年にアーケードゲームとして稼働したタイトルで、その後人気もあってゲームボーイとスーパーファミコンでソフト化された経緯を持つ。


アンダーカバーコップス発表以前からアーケードゲームとして人気を博したファイナルファイト(カプコン)と同じ流れを汲んだベルトスクロールアクションで操作性やゲーム性は似通ったところが大きい。


ファイナルファイトは雑誌ゲーメストから誌上企画としてその年に最も優れたアーケードゲームを読者投票するという企画で発表翌年1990年度の大賞1位に輝いていた。


アンダーカバーコップス自体も1992年度に3位に輝くほどの人気だったから、元のゲームの人気もあってかソフトがプレミア化したという経緯をもっている。


その間の期間はストリートファイターが人気を席巻していた。


また1994年に発売予定だったのがアイレムの業務縮小の折発売中止となり翌年にバリエから発売されたため発売時期が遅れ、その後の格闘ゲームの台頭もあって流通数が少なくなったのもプレミア化の一因だろう。




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