ミリオネア/ミリオネアカゴ300を使わなくなってから久しく、もうかれこれ3年近く使い続けているRevo BigShooter(ビッグシューター)WM60(以降WM60)。
お馴染みの6500CSはHighspeed/Chrome/Gunnarを手放し、ガチガチにチューニングした6500CS MAGと6500CS Rocketを残し、主力はWM60の独断場といったところ。
WM60は“遠投”という面で語るより“使いやすさ”で語ったほうがしっくりくるのだが、正直な話“超”遠投的ユースでもない限り6500CSに劣ることはまずないと思っていただいて構わない。
なぜWM60がカゴ釣りで話題に上がるかというのは発売当初(2015)からハンドル1回転での巻き取り量が多いからと言われていたのだが、実際に使ってみると回収の速度が体感的に2倍くらいの差が出ちゃったもんだから驚いたのよね。
ギア比7.6:1のハンドル1回転で巻き取り107cmというとノーマル6500CSの5.3:1のハンドル1回転で巻き取り65cmと比べると驚異的なんだけど、数値以上にこの体感的な違いは大きくて、釣り場でどっち使おうかななんて考える隙も無くWM60手にしちゃうとそれまで使ってきた機種がだんだんと置物になってきちゃうという。
ちなみにアンバサダー6000シリーズだと、6500C/CL/CS/Chromeは巻き取り65cmで、ハイギアのPro Rocket/HighSpeed/Gunnarはそれぞれ76/76/77cm。
6000シリーズで巻き取り最長のガンナーでも77cmだからWM60の107cmというのはすさまじい。
ダイワのミリオネアカゴ300は82mだから発売当初はしばらく使っていたものの、完全にWM60に取って代わってしまった。
丸アブ、アンバサダー派の頑固なおっちゃんに言わせればそんな邪道な“レボ”ラインナップなんて使ってられっかっていうのが本音なんだろうけど、多分色々な邪念を取っ払って使ってみたら「あれ、俺はなぜ頑なに・・・・」なんて棒立ちになって空見あげちゃうこと必死なわけね。
カゴで人気のChromeとGunnarはクロームメッキの処理とカップ形状の分CSに比べて自重465/468gと結構重くて糸巻いたりしたら500gに迫る勢いなんだけど、WM60は実測で428gと大きさの割に軽いから重さも意外に邪魔にならない。
そんでフレームも金属パーツが少ないからソルト耐性にも強くて、3年使っていても錆ないからかなりタフ。
最近になって回転時に多少異音がするかなくらいだから、初期性能の持続性もかなり高いんじゃないかと思ってるんだけど個体差あるのかな・・・
でも遠投カゴ釣りみたいに重い仕掛け遠投して回収する動作を繰り返すようなハードな使用でもこれだけタフに使えるんだから6500CSを脅かす存在といってもあながち矛盾点は無いわけね。
でもなんだかんだ言って結局“遠投”カゴ釣りなんだから飛距離がでないと意味ないでしょ!っていう大多数の意見を汲んでも、別に大きなデメリットは無かったりする。
フルスイングで130mなんて“超”遠投には向かないんだろうけど、その手前くらいの飛距離は十分望めるポテンシャルは持ってる。
そもそもそんな“超”遠投するシーン自体が実釣であるかと聞かれたらほとんど無いから6500CSと比べて飛距離に差があるかと聞かれたら“そんなに無い”と言うしかない。
正直な話両軸リールでよほどおかしなフレームの歪みとかスプールシャフトの曲がりがなければ飛距離は大して変わらない。
あくまで“大して”だから、飛距離数メートルの差に拘る遠投師の人からしたら違うんだろうけど、実釣に関していえば変わらないと言ってしまう。
逆に言えばリールは数メートルの差に拘る遠投師の人でしか差がでないわけだから、6500CでもCSでもガンナーでもミリオネアでもカルカッタでもWM60でも変わらないということになってしまう。
そんで実際にうまい人が投げれば確かに変わらないんだよね。調整はもちろん変えるけど。
むしろ飛距離を気にするならカゴの重さとか、自分に合った竿を吟味したほうが簡単に飛距離が上がる。
そもそも投げる人の腕力でもかなり差が出るわけだから、リールがどうのこうの竿がどうのこうの言う前に筋トレするのが一番早道だったりするんだけどね・・・・・・
道具にこだわるのはそこからだから、頭でっかちになってカゴ釣りはまず“カゴスペ”から入って20号のカゴをぶん投げてだな・・・なんて議論してる人がいたら実に滑稽な話。
机上の空論だから、実際に釣り場でカゴスペの飛距離を磯遠投EVで軽々と超えていく人もいれば、スピニングで同じ飛距離出せる人だっているわけね。
その先はほんと微々たる差で飛距離を競う世界。
磯遠投EVでどのリール使っても飛距離が100m以上出せる基礎体力がついてから道具選んだって全然遅くはない。
こうやって考えると実釣だと巻き取り長があるリールこそ一番使いやすいリールなんてことになってくるからWM60がいかにカゴ釣りに向いてるリールかっていうのがよくわかる。
でも6500CSのノーマルと比べて、WM60の飛距離が変わるかと言われたら変わらないと言ってしまうのはあくまでもノーマルのはなしで、チューニングした6500CSはやはり孤高の存在。
WM60はまず形状が流用できないし、パーツも無いから改造できる箇所はハンドルくらいしかない。
その点6500CSは改造してチューニングできるから、あたりが出た時の伸びは他のリールを寄せ付けないレベルの性能に変身する。
そうなってくるとWM60と比較はできないのが6500CSの良さなんだろうね。
やはり6500CSはカスタムベースとしてのポテンシャルが非常に高い。
~カスタムポイント~
ウォームシャフト2BB
ブッシュBB
コグホイール2BB
5.3:1→6.3:1 ギア ピニオン変更
フレーム AKS製 一体成型軽量アルミフレーム
カーボンハンドル 肉抜きノブ(2BB)
~チューニングポイント~
レベルワインド ウォームシャフト スプールシャフト研磨
軽量化も視野に入れたので自重は385gとノーマルのChromeやGunnarに比べると100g近く軽量化した。
ブレーキ調整は遠心ブレーキのブロックは全部抜き、物理的に接触しないマグブレーキで微調整。
これはチューニング直後の動き。
オイルでベタベタだが動きは申し分ない。
マグブレーキユニット組み込み(最小)のため後半につれて回転数が落ちる。
6500CS MAGはマグブレーキ最小でも多少ブレーキが効くため、マグブレーキユニットを取り外して6500CS状態にすれば動きはもっと良くなるはず。
多分はじめて6500CSとWM60触った人でも違いは感じ取れるはずだけど、腕力が無い人が投げてもそこまで飛距離は変わらないと思う。
自分が投げてもWM60よりウキが遠くにあるなぁというレベルだから、ほんとに飛距離出すようなシーンじゃないとあまり出番がない。
実釣だとそんなことより遠くにぶん投げた仕掛け回収する手間の方に注視しちゃうからね。
WM60より遠くに投げたはいいけど、回収するのに倍の時間と労力使うのは一苦労だし。
こうやって見ると6500CSとWM60の特徴がよく比較出来たんじゃないかと思うんだけどどうだろう・・・
自分は実釣で使いやすいWM60を主力として、“超”遠投シーンで6500CSを使うといった使い分けで所有している感じです。
ただ6500CSはチューニングしてはじめて差が出るので、ノーマルで使うならWM60のほうがおススメです。
Comments