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遠投カゴ釣り 籠師会
Long Cast Basket Fishing
MALAGUTI
DRAKON 50 NKD DUCATI CORSE
水冷単気筒2ストローク
9PS以上
全長:1970mm 全幅:755mm 全高:1050mm 軸距:1325mm
112kg
¥462.000
MALAGUTI(マラグーティ)と聞いてバイクメーカーと分かる人間は相当なイタ車オタクだと思われる。
イタリアのスクーターメーカーじゃない?というところまでは極めて少ないながらも分かる人間もいるが、ネイキッドタイプが存在したなんてことを知る人間は皆無に近い。
バイク買取業者でも極珍扱いするぐらいだから街中で見かける確率はほとんど0%に近いと言っていい。
GooBike等の中古情報サイトにも1年に一回載るか載らないかレベルだから希少度合いが分かるのではないだろうか。
MALAGUTIは1930年にイタリア、エミリアで生まれ、自転車製造業を営む伝統的な家族経営工場だった。
モーターサイクルの製造を開始したのが1955年で、当時マラグーティが最初に製造したのは2ストローク50ccのモペッドバイク、いわゆる原動機付の自転車だった。
現在では小排気量のMTバイクとスクーターを販売しているようだ。
マディソンやブログなんていういかにもシティ派スクーターみたいなラインナップが多いし、そっちが有名になっちゃったからベスパのようにスクーターメーカーと思われがちだがそんなことはない。
現在のラインナップを見るとデルビ(スペインのバイクメーカー、現在はピアジオの子会社)あたりのOEMと思われるラインナップになっていた。
マディソンもピアジオっぽいデザインになっていたのだが、イタリアのスクーターはほぼピアジオになってしまったのだろうか・・・スクーター詳しくないから知らないけど。
イタリアのバイクって結構OEMとしてデザインが横流れしているのが多い気がする。
例えばマラグーティの現ラインナップにあるRST125だが下の写真を見比べて欲しい。
メーカーのロゴでかろうじてどれがどのメーカーか分かるかくらいの差しかない。
左からデルビ GPR125、マラグーティ RST125、アプリリア RS4 125となっている。
ちなみに発売順はデルビ→アプリリア→マラグーティ。
ホイールとかスイングアーム、フレームは明らかに同じで、アプリリアはRS125からのモデルチェンジだったからデザインそのままというわけにもいかず親玉のRSV4のデザインを多少盛り込んでる感じ。
デルビがピアジオの子会社になった経緯を踏まえればイタリアにそのデザインが流れたこともうなずけるが、あからさますぎて面白い。
海外だと125ccは自動車の免許で乗れちゃうから、日本でいう原付と同じ扱いなんだろうけど、あっちだと125ccクラスのモータースポーツは結構盛り上がりを見せてるから若者向けのファッションバイク的な扱いなのかな??
自分が乗っていたマラグーティのネイキッドはスクーターでもなければ、125のスポーツタイプでもなく、今でこそ定着した感のあるストリートファイター系ネイキッドだった。
当時通学用の50ccのMTバイクを探していたさなかに偶然発見してしまったドゥカティコルセカラーのDRAKON50。
ドラゴンじゃないですよ、”ドラコン”ですよ、ゴルフの競技じゃないですよ。
それなりにスピードの出るものを探していたからすでにホンダのNS-1も乗っていたし、当時50cc最速と言われたアプリリアRS50なんかも候補に入っていたんだけどコイツを見てしまった後ではすでに魅力は失われていた。
車格も250以上(バリオスよりは確実に大きかった)あったし、何と言ってもこのいかにも速そうなデザインに惚れてしまっていた。
ドゥカティコルセカラーって・・・
バックシート一体型のシートとか、極めて高いシート高なんかはモタードっぽい雰囲気を醸し出してたんだけど、センターアップのチャンバーでスポーティ感を演出していた。
2ストでこんな高い位置にチャンバーあったんだから後続の車はたまったもんじゃないよね。笑
値段も50ccのバイクでは最上位レベルの異常な高さ(462.000円)だったから装備も50ccのそれじゃなかった。
ただ細かい個所はイタリアっぽい手抜きが見え隠れしていた。
カウルの爪とか、ハンドル回りは結構雑なつくりだった印象がある。
メーカーの公表値だと海外の馬力規制がかかっていて9PSとなっているが、リミッターを解除するだけで90km/h以上は簡単に出て、チャンバー、エキパイの根元の絞りを広くするだけで100km/h以上出るって言われていたし、実際に出た。
NS-1のフル改造車といいレベルがこれで出ちゃうんだからすごい。
ここら辺の仕様変更は購入した店舗で全部やってもらってたんだよね。
店員さんの試乗いわく、「これ原付の免許で乗っちゃダメなヤツ」というフレーズは未だに覚えている。
50のナンバーでこの車格だし、スピードも異常に出ていたから結構な確率で横並びのバイカーに声をかけられた。
コンビニに停めようものならジロジロ見られて自分がコンビニから出てくるまで声をかけるのを待っていたもの好きなんかも珍しくなかった。
恐らく自分のバイク史においてここまで声をかけられた車種は存在しない。
原付のみに適用されている化石的道路交通法、二段階右折なんてしたことないもんね(ダメですよ)
見かけから意外とピーキーなエンジンフィーリングだとおもわれがちだったんだけど、NS-1とかアプリリアRS50なんかと比べると低回転でも粘りがあって凄く乗りやすい2ストだった。
半年くらいは好調に乗れていたが、ある日路上に停めていた際にタクシーに当てられて倒されてしまった。
無情にもタンクは傷つき、クラッチレーバー、ミラー、ステップ等も折れてしまった。
普通は絶対倒れないくらいの軽い接触だったんだけど、実はこのバイク、スタンドがスプリング仕掛けで少しでも地面から浮くと自然に上がっちゃう仕様だった。
だから子供が軽く押すだけでスタンドが勝手に上がって倒れるという恐ろしい仕様だった。
まぁ停めてたバイクに接触したわけだから仕様とかそんなの関係なくタクシー会社に全額請求だったんだけど、見積もりを近くのトライアンフのディーラーで出してもらったら驚くべき結果だったんだよね。
その額150.00円。
原付ですよ、50ccですよ。
タンクが樹脂製だったから全交換の、カウルやらエンジンカバーやらでこの金額。
維持費なんて気にしてなかったから、ひとコケ150.000円という金額にビビッてこれを機に売ってしまおうと決意して、まんまと保険金を全額現金でいただきバイクも修理せず売却してしまった。
タクシーが加盟してる保険会社って割合10:0だとこっちの見積もりに文句言わずに現金で払ってくれるのね、まぁトライアンフの人もうまく言ってくれてたんだけど。
それなりの金額で売れたんだけど、修理して売ってもそこまで値段変わらなっただろうな。
そんなこんなで結局半年くらしか乗らなかった。
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